こことぶについて(日本語)

kokotobトリオは2007年に齊藤とマインホルドのデュオKOKOの日本ツアーを行なう際、クラリネット奏者のトビアス・シルマーがゲストとして参加したのが始まりです。その後も地道にドイツ国内のフェスティバルで演奏していましたが、CDを作るまでには至らず、10年の月日がたち、ようやく1枚が完成しました。デュオKOKOは鍵盤打楽器のバトルでしたが、トリオではそれぞれの楽器の音色を絵の具パレットに出して、色々な混ぜ合わせをして10枚の絵を3 人で作り上げました。珍しい楽器編成の音の展覧会をお楽しみ頂けますと幸いです。

 

レビュー

齊藤は短いパターンをリピートさせてミニマリスティックな動きを見せたり、コントラバスの弓でヴィブラフォンの鍵盤をこすったり、叩いてSE的な音を出すなど表現方法も多彩。アルバム・デビューまでに雌伏10年、完璧にコントロールされたエモーションの下、3者が緻密かつ有機的に連携し合うさまはポスト・フリーの見事な成果に違いない。(Kenny Inaoka 稲岡邦彌, JazzTokyo )

優れた録音が音楽の装飾を輝かせる。時に現代風な構成であっても、この音質で引き込まれてしまう。それぞれの楽器のサウンドが原音に忠実とか、そんな言葉で表現できない装飾音が、エンジニアの技巧に感じられる。楽器の音に忠実が正しいとは違う。マリンバのサウンドをオンで表現するか、少し空間情報を入れるか、通常を越えた録り方で音楽が生きている。聴き通していて意外性が次々と出てくる。(及川公生, JazzTokyo)
音色の混ざり合いはとても創造的である。この楽器の編成でこのような音楽を聞いた事は未だかつてない。この音を聞いて、真の演奏家は常に新しい可能性を楽器から作り出す事ができるのだと気づかせてくれる。   (ダスティー・グルーブ、シカゴ)

ココトブの魔法のような音に深く心を奪われる。マリンバ、ピアノ、クラリネットがありとあらゆる鮮明なイメージを作り出す。そのすべてがおもしろい。繊細な音色は素晴らしいメロディアスな力を放つ。私は本当にこの録音に聞き入ってしまった。(バード・イズ・ザ・ウォーム、米国)

じっくり時間をかけて聞かなければならない音楽である。が、実に魅惑的である。あっぱれ!       (アート・ファン・ニューケルク、フライエ・ヘルイデン、オランダ)

インスピレーション、感受性、コミュニケーションの組み合わせが、コンサートに緊張感をもたらせた。絶妙な技巧が深く立体的、彩色豊かな音の世界へ聴衆を誘い感嘆させた。(ドイツラジオ放送局)
近年はチェンバー・ジャズの売り込みが厳しくなっているが、ココトブは聞く価値がある。        (デレック・テイラー、米国、ダステッド・マガジン)

 

齊藤易子
札幌市出身。桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコース、ベルリン芸術大学ジャズ科修了。 桐朋学園在学中より世界マリンバコンクール 3 位、 NTT ドコモ賞受賞などとマリンバ奏者として国際的に注目を浴びるが、作曲や即興に興味を持ち始め、`98 年より渡独し、ジャ ズヴィブラフォンおよび作曲を始める。その後も、ジャズ&ブルース・アワード優勝、クロード・ジオー国際ヴィブラフォンコンクール優勝など様々な賞を受賞し、欧州を中心に世界各地での活動の幅を広げる。 札幌交響楽団、オーケストラ・オーヴァンヌとコンチェルトを共演。また、安倍圭子、デビット・フリードマン、セドリック・ペシャ、ヌリット・スターク、エリック・サミュ、アヒム・カウフマン他と共演。現代作曲家のソフィア・グバイデュリナや、ドイツ現代劇の監督ヘルベルト・フリッチュ、現代美術家の小金沢健人、ヒップホップのShig02らのプロジェクトに参加するなど、つねに刺激のある音楽家や芸術家と交流をし、現代音楽、ジャズ、ポップス、即興と活動ジャンルにはこだわらない。ディヴァン・デア・コンティネント・オーケストラ・メンバー、アンドロメダ・メガ・エクスプレス・オーケストラ・サポートメンバー。 また、ゼルツマン・マリンバ・フェスティバル(米国)、インターナショナル・ミチカ・マリンバ・アカデミー(ポーランド)、ロッテルダム音楽大学、ハヴェリアナ音楽大学、桐朋学園大学、札幌大谷大学、尚美学園大学などにおいてマスタークラスを開講、フランスの国際ヴィブラフォンコンクールの審査員として招聘を受けるなど後進の指導にも務める。 安倍圭子、デビット・フリードマン、真貝裕司、佐野恭一、赤松敏弘各氏に師事。
コオロギ・マリンバ専属アーチスト www.taikosaito.net

ニコ・マインホルド
ハノーバー市出身。ピアノ、オルガン奏者、作曲家。ハンス・アイスラー音楽大学、ストックホルム音楽大学卒業。ベルリン芸術大学ジャズ科修士課程修了。北ドイツ放送局ビックバンド、リアス・ビックバンド、TV番組へ作品を提供するなど、作曲家として活動する傍ら、ドイツやスイス演劇で活動する等、活動範囲は様々な芸術分野に及ぶ。ドイツ・フリージャズシーンを代表するピアニストとして、ルディ・マハル、ミヒャエル・グリーナー、ロベルト・レイニソン、フランク・メーブスらと共演。カール・ホーファー賞受賞。2006−2008年までハヴェリアナ大学音楽学部教授、2012年よりロストック音楽大学に勤める。高瀬アキ、スティーブ・グレイ、デビット・フリードマン各氏に師事。 www.nikomeinhold.de

トビアス・シルマー
フライブルグ市出身。サックス、クラリネット奏者。 ハンス・アイスラー音楽大学ジャズ科修了。学生時代よりフリー・インプロ・シーンで活動し、レイキャビク・ジャズフェスティバルを始め、欧州各地で活動。また、シアター、舞踏、パフォーマンス・アート等の芸術とのプロジェクトに多数参加する。澄んだ音色と時空を超えた演奏は定評がある。ベルリン・ジャズシーンにて、ルディ・マハル、トニー・バック、内橋和久、藤井郷子、田村夏樹、ジョン・シュレーダー、カイ・リュプケ、アントニウス・アニセゴスらと共演。ゲプハルド・ウルマン、ジェラルド・プレゼンサー各氏に師事。